KUMIKOOGURA

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小椋 久美子

日本人対決

2016/08/18

オリンピックで女子シングルスの日本対決。

正直…気持ちは複雑でした…

試合が始まる前から決まっていた対戦カード。

だから分かってはいたし、しっかり見届けようと心の準備は出来ていたのですが。

前日の試合を見ていて二人のパフォーマンスが素晴らしくメダルを取れる選手達だと確信出来ただけに悔やまれてなりません。

 

試合内容は両選手とも最高のパフォーマンスをしたと思います。

奥原選手に絶対勝つと内に秘めた闘志が伝わってくる表情の山口選手。

あんな山口選手を私は今まで見たことがなかったです。

1ゲーム目の動きのスピード、ショットの精度の高さ、読みの良さ。

本当に集中していて、あの奥原選手の守備を崩すことが出来一方的な展開に追い込める強さは本当に素晴らしかった。

 

そこから、奥原選手の精神力の強さ。

粘り強く我慢して繋いで。チャンスだと思った瞬間にだけポジション変えスピードを変化させる。

後半の試合運び、本当に冷静ですごかった!!

あの1ゲーム目の流れの悪さ、悪いイメージがついてしまっている中、立て直せる精神力。

奥原選手はただ者じゃないなと感じさせられる凄さがありました。

 

ラリー中の静かなセンターコートの空気が緊張感に包まれていて、1球がこんなにも重いものかと。

集中力を切らすと持っていかれる…緊張感を保つのが苦しくなるぐらい張りつめた空気でした。

日本同士とは言え、オリンピックで今までにないぐらい全力でぶつかりベストを尽くした戦いをしてくれたことが本当に嬉しかったです。

 

 

最後の山口選手のインタビューでの涙。

彼女の涙は見たことがなかったです…

『楽しみたいです。』と話ていたオリンピック。

言葉にはしないけどこの試合にかけていた思い、本当に悔しかったんだなぁと伝わってきました。

 

試合後、会えた時には私もいろんな思いが溢れてきてしまい…

やっぱりオリンピックで負ける選手を見たくない。

どれだけ悔しいかが分かって考えるだけで涙が出てくる。

茜ちゃんを見た瞬間、あなたがナゼ泣く?ってぐらい号泣してしまいました。

茜ちゃんも終わった後の張りつめてた気持ちが緩んだのか安堵してる表情でした。

『あんな表情の茜ちゃん見たの初めてだよ。』と伝えたら、

『最後は自分らしい終わり方でしたけどね』と。

そのユーモアな言葉の裏に照れ隠しや悔しさ、ベストな状態で試合に入れた茜ちゃんの色んな思いが詰まっているように感じました!

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最後はいい表情でした!!

19歳のオリンピック、本当にお疲れさま。

 

 

日本対決で勝利しても複雑な心境の奥原。

本当は茜ちゃんの思いを背負わせたくはないけど…

でも選手はみんな『勝った選手の分も』と思ってしまうもので、奥原も責任感や感謝の気持ちを人一倍感じる分背負って戦うんだと思います!

私を見つけ会った瞬間に『茜ちゃん、今までにないぐらいの最高のパフォーマンスで凄かった』と第一声に語った奥原の言葉に、二人で高め合い認め合いながら頑張ってきたんだろうなぁと感じました。

 

茜ちゃんの分まで思う存分走りまわってきて欲しい!

がんばれ、奥原‼